ライブレポート

Rei (IMAIKE GO NOW)【ライブレポート】

誰が呼んだか「今池に今、行け」を合言葉に、名古屋のディープタウン「今池」で開催されたサーキットイベント「IMAIKE GO NOW 2022」BOTTOM LINEでのReiのライブをレポートする。

text by 柴山順次
photo by ニイミココロ

漫画「キャプテン翼」の主人公である大空翼くんは「ボールは友達」という名言を残しているが、きっとReiにとってギターは友達。よく言う「身体の一部」とかじゃなくて友達。IMAIKE GO NOWで彼女のライブを観た人なら分かるでしょ。Reiの登場を待つBOTTOM LINEのステージにはアコースティックギター、ストラト、フライングVが並べられていて、ステージに敷かれた絨毯にはボードとバスドラがセットされている。まるでReiの部屋に招待されたような空気に気持ちが高揚する。どうやっても目がいく3本のギターの佇まいがとにかくかっこよくてこれから始まるライブに期待が高まる。Reiがステージに登場すると緊張感が走る中、おもむろにギターを弾き出す。彼女が最初に手にしたのはアコースティックギターだ。今日はバンドセットではなく1人でのライブのようだ。ソウル、ブルース、ファンク、ロカビリーなど、あらゆるバックボーンを消化させた彼女のギタープレイに目を奪われる。全編英詞の「my mama」をギターを掻き鳴らしながら歌う姿の理屈を超えたかっこよさに震えが止まらなくなる。

軽快なリズムの上で「負けたくない 泣きたくもない 逃げちゃいけない」という気持ちを吐露する「JUMP」のアレンジも秀逸。「なるなLoser」という歌詞が耳に飛び込んできて「負けてたまるか」と拳に力が入る。しかしアコースティックギターでのアレンジが本当に素晴らしい。ライブ前に音源をたっぷり聴き込んでいたのでギター1本でのアレンジは「こうなるか!」という驚きの連続。弾き様も鳴る音も含めて、Reiは本当にギターが好きなんだろうな。そうか、ギターは友達だった。そりゃ好きなはずだ。そしてギターもきっとReiが好きなはず。そんなのはライブを観ていたら分かる。ライブを観ながらライブハウスで音楽を浴びることに幸せを感じていると「COCOA」でReiが「ここはHeaven」と歌う。そして「この瞬間をEnjoy!」と叫ぶ。今この瞬間に起きていることを瞬き最小限で全部この目に焼き付けたい。目を離すと何を弾いてるか追えなくなるほどReiのギタープレイは縦横無尽感があるから、だからこそこの瞬間を楽しみたいし、それを直接感じることが出来るライブハウスは天国なのだ。

ギターをストラトに持ち替え椅子に座ると打ち込みに合わせて「Categorizing Me」を演奏。原曲とはまた違ったとびきり全開ソウルフル。もう本当に何が飛び出してくるか分からないから楽しくて仕方ない。何が飛び出すかって意味では「Don’t Mind Baby」でのカズーも最高だった。長岡亮介とのコラボソングである「Don’t Mind Baby」は音源ではスティールギターやバンジョーを使用したカントリーソングを楽しめるけど、1人で歌う今日のライブではとても優しく温かく、そして力強く聴こえる。そのままブルージーなリフに突入すると右足でペダルを踏みながらバスドラを鳴らし「bad guy」を演奏。英語の歌詞だからその場では何を歌っているか分からなかったけれど、ギターの音色、バスドラの音から「登場人物はバッドガイなんだろうな」ということだけは滅茶苦茶伝わる。楽曲やアレンジがちゃんとその曲の世界観やメッセージを体現するからReiの音楽は面白い。「Lonely Dance Club」なんて、コロナ禍で外に出れない苛立ちから1人で「プシュ!」ってしている様がはっきり脳裏に浮かぶから。イントロのロカビリー感はそのまま「Route246」にも繋がっていくけど、腰を深く落としながらギターを弾く姿がなんともかっこよくて痺れる。

ギターのボディを叩きながら歌う「BLACK BANANA」では「こんな弾き方ある?」と驚かされる。スラップなんだけどスラップとはちょっと違う気もするし、なんせ歌いながらこれ弾いてるの凄いよなって、今日何度目かの目を奪われるターン突入。滅茶苦茶堪能しちゃってるな、Reiのライブ。そしてラストはフライングVに持ち替えバスドラを踏みながら「What Do You Want?」でフィニッシュ。最後の最後でこんなにもロックンロールなReiを魅せてくれるんだから溜まらない。そういえばライブ中、「メンバー紹介します!」といってストラト、フライングV、アコースティックギターを紹介していたRei。ほら、やっぱり彼女にとってギターはメンバーであり友達なんだ。誇らしげに友達であるギターを紹介する顔は本当にギターが好きで好きで仕方ない表情をしていて本当に素敵だなと思った。ツアーではさらなる「友達」としてバンドセットでの演奏のようなので、どんな友達に会えるか楽しみにしていよう。

Rei 「Release Tour 2022 “QUILT”」
2022年05月13日(金)DIAMOND HALL
Rei BAND MENBER
Rei (vo/gtr)
TAIHEI (kb) from Suchmos
賽 中西道彦 (ba) from Yasei Collective
澤村一平 (dr) from SANABAGUN. 
▼TICKET
https://www.jailhouse.jp/live/rei-release-tour-2022-quilt/

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