LIVE REPORT

【FREEDOM NAGOYA 2021-EXPO-】KUZIRA

10:00、NSM STAGEのトップバッターはKUZIRA。新型コロナウイルス感染対策に関するアナウンス、FREEDOM NAGOYA実行委員長による挨拶に続く形で、おなじみのSE(Authority Zero“Over Seasons”)とともにステージに登場するやいなや、広大なフロアを見渡して晴れやかな表情を浮かべる3人。そして、徐々に高まっていくディストーションをきっかけに末武竜之介(Vo/Gt)が「フリーーーダーーーーーム!!!」と叫び、「PIZZA OF DEATH、KUZIRA始めます!!!」と誇らしげに名乗ってまず演奏されたのは、PIZZA OF DEATH RECORDSからリリースされた最新アルバム『Superspin』より“Spin”。冒頭のコーラスパート→ミディアムテンポのビートが鳴り始めた瞬間の高揚感は、この日を迎えるまでの期待感をはるかに凌駕し、ホールAを包み込むめいっぱいの爆音を浴びたときのエモーションが五臓六腑に染み渡っていく感覚をおぼえた。次に演奏された“In The Deep”ではド頭から飛び跳ねるキッズが続出で、もはや大歓声が目に見えるような盛り上がりようだった。そして続くはもちろん“Blue”。これぞFREEDOM NAGOYAの醍醐味とも言えるメロディックパンク、高速2ビートでたたみかけ、フロアはより一層熱気を帯びていく。まだまだノンストップで届けられた“Snatch Away”では、メインコーラスでバウンスする拳の波が壮観で、落ちサビではシャー:D(Dr)が立ち上がって大きなアクションでフロアを煽っていた。

チューニングしながら熊野和也(Ba/Vo)が「おはようございます、フリーダム! 岐阜県のKUZIRAです、よろしくお願いします!」と挨拶。「みなさん来てくれてありがとう! 早く来てよかったでしょ? どうですか?」と問いかけると、すでに熱狂の渦に包まれて沸騰状態のフロアは盛大な拍手で応え、「wataさんも言ってたけど、フリーダム去年できなかったから、当たり前じゃないと思うんだよね。来年以降続けていくためにも今日がめっちゃ大事な日になると思う。やっちゃいけないことみんなわかってると思うんで、それだけ守って楽しんでってください! よろしくお願いします!」と投げかけた。

竜之介は「超気持ちいいなあ。ありがとうございます! 最近ふと『なんでバンドやってるんだろう』とか結構思うことがあるんすけど、有名になってちやほやされたいわけでもないし、テレビに出たいわけでもないし……って考えてたんすけど、今このステージに立って、『おれ、この瞬間のためにバンドやってんだな』って思いました!」と、それはそれはうれしそうな表情で喜びをあらわにした。そして「どんどんいきますよ!!」と宣言して“Clown”へ。「踊れ!!!」の号令に導かれるように、各々与えられたスペースの中でツーステを思いっきり踏んでいく。間奏では真っ赤な照明が鋭く差し込むなか、テンポチェンジを自在に操るバンドに応戦するように、ラストのサビでフロアに託された<Oh Oh Oh>のパートに拳を突き上げて歌い上げるさまはライブハウス然としていて美しかった。

「メロディックパンクの灯を!! おれたちが消えさせない!!!」とバンドのアティテュードを力強く提示してかき鳴らされた“Bye For Now”では強烈なビートでラストまで一気に突っ走ったあと「フリーダム最高やな!」と竜之介がこぼし、続く“The Weak”では今こそ声に出して歌いたいパート<Keep on playing, Keep on singing>の目に見えないシンガロングが聞こえ、オレンジの照明がステージを照らした“A Sign of Autumn”ではグッドメロディで大観衆を魅了した。最後のMCで、竜之介は「フリーダム最高に楽しいです。ありがとうございます! 今日はいろんな想いを勝手に背負ってここに立ってるんですけど、今日はくっそお世話になってるwataさんを漢にするためにここに立ってます。ガイドラインを守ってくれてどうもありがとう。こうやってどんどん続けていこうか! 来年もこうやって楽しいこと続けていこう! ありがとうございました!!」と早くも来年のFREEDOM NAGOYA開催に向けて希望を託して、“Backward”のメインコーラスを高らかに歌い上げ、4カウントをきっかけにテンポアップ→地鳴りのような2ビートで爆走していく。落ちサビでは熊野の「拳見せてくれ!」の呼びかけにホールA一体が応え、ラストにふさわしい景色が広がっていた。そして間髪入れずに“Muggy”を投下! フロアに集結したみながみな思い思いのやり方で音楽を吸収していく姿を見届けながら、Aichi Sky Expoに舞台を移してから記念すべき初開催のFREEDOM NAGOYAにて、KUZIRAは見事にトップバッターを務め上げた。

FREEDOM NAGOYA 2021 -EXPO-
NSM STAGE
1.Spin
2.In The Deep
3.Blue
4.Snatch Away
5.Clown
6.Bye For Now
7.The Weak
8.A Sign of Autumn
9.Backward
10.Muggy

text by栄谷悠紀
photo by Daiki Miura

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