ライブレポート

【FREEDOM NAGOYA 2021 -EXPO-】ハンブレッダーズ

今回のFREEDOMは新型コロナウイルス感染防止の措置のため、例年開催の「大高緑地公園」から、中部国際空港(セントレア)すぐ横の「愛知県国際展示(Aichi Sky Expo)」へ会場を変えての開催。「愛知県国際展示(Aichi Sky Expo)」は、2019年8月に開業したばかりの新しくて清潔感のある会場。設計当初よりコンサート・ライブでの利用を想定した展示ホールAでは、az.onステージとNSMステージの1フロア2ステージという会場構成。NSMステージを怒涛のお祭りチューンでバックドロップシンデレラが湧かせた後、続いて隣のaz.onステージに登場したのはハンブレッダーズ。リハーサルではDAY DREAM BEATを披露し、持ち前の爽やかなバンドアンサンブルと青春を切り取った様な歌詞で一気にオーディエンスの耳をステージに向けさせた。このコロナ禍でなかなかライブへ行けない状況が続くオーディエンスの気持ちを代弁するかのように『幾千回 脳内でリピート再生 余すところなく丸暗記したミュージック』『ひとり登下校 ヘッドフォンの中は宇宙』と歌い、やっとの思いではじまるステージへの期待が高まる。

「スクールカーストの最底辺から、 終わらない青春を唄いにきました!大阪のハンブレッターズです、よろしくお願いします!」と、ムツムロアキラ(Vo./Gt.)が、声高らかに宣言し、バンドにとって決意の曲となる「銀河高速」からステージがスタート。ハンブレッダーズにとって最強のアンセムソングだが、大変なことを承知の上続けることを誓った歌詞はFREEDOM NAGOYAへのメッセージのようにも聞こえる。続いて「ロックンロールという音楽は、特別弱虫のために存在する音楽だと思うんです、弱者のための騒音を!」というムツムロの言葉と共に力強く木島(Dr.)の8ビートが炸裂し会場のボルテージは一気に上昇。サビのシンガロングの代わりにフロアは拳を振って応え、ムツムロは両手を高く上げ、届いているぞと主張するかのように胸を何度も力強く叩く。でらし(Ba,Cho)がぴょんぴょん跳ねたり、激しく身体を2つに折るように揺らし、うき(Gt./サポート)がステージ最前面まで出て激しいリフかき鳴らし、オーディエンスをさらにさらにと煽る。大サビは全員で声を揃えて歌い上げた。

「まだソーシャルディスタンスのこういう形のイベントに慣れてない人が多いかもしれないけど、皆一緒だから、それぞれの形でルールを守って楽しんで」と呼びかけ、「COLORS」がスタート。軽快なギターリフに合わせてカラフルな照明がステージを彩る。今日の楽しみ方に限らず、FREEDOMに来ることを選んだオーディエンスそれぞれの考えを肯定し、暗い気持ちになりがちなこの世の中でも味方が近くにいると教えてくれるような明るいナンバー。16ビートで駆け抜け、ここで一旦MCタイムに。改めて、FREEDOMの開催・集まったオーディエンスに感謝を述べ、3年目になるので昔から見てくれている人たちには成長も感じてもらえたらと語るが、ムツムロは「3年前?えっと去年はなかったから一昨昨年?」と年数の表現に困惑する様子を見せ、フロアの笑いを誘った。(正確には2018年が初出場となるので4年目だが、昨年が中止のため正式な出場は3回目となる。)

続いてそのまま次の曲の紹介に入り、「7月21日にリリースとなる新曲で、まだハンブレッダーズのコアファンしか知らない曲だと思うので、全員条件は同じだから、サビっぽいな~と思ったら楽しいそぶりを見せて、全員で知ったかぶりしてください笑」と話し、2週間前にTVアニメのエンディングに決定したと発表された「ワールドイズマイン」を披露。はじめに皆知らないからと言いつつ、自然と身体が動き出すような誰でも楽しめるダンスナンバー。ハンブレッダーズらしい一緒に歌えるサビを共にシンガロングできる日が待ち遠しい。

「今、普段通りのフェスやイベントができなくなっていて、それで落ち込んでしまう気持ちも分かるし、俺も落ち込んだし、でも、音楽を聴いてる時間だけ、そのヘッドフォンの中の宇宙はどんな状況でも、どんな権力にも変えられないものだと思っています。その時間だけは、お前らのものだぜ!」と語り、「ユースレスマシン」へ。

各々の選択・好みすべて自由で、何者かに制限されるものではなく、誇りを持っていいと肯定してくれるようなメッセージが響く。力強く歌われた『世界を変える娯楽を』には、俺たちハンブレッダーズは俺たちが信じる音楽をこれからもやっていくぞという主張にも聞こえる。知らない人も多いかもしれないけど、全てのアーティストがライブハウスから来ている、次はライブハウスで会えたら嬉しいとフロアに呼びかけ、ラストは「ライブハウスで会おうぜ」。繰り替えされる『ライブハウスで会おうぜ』というシンプルだが切な願いが響き渡り、オーディエンス一人一人と約束を交わすように目を合わせ、再開を誓いステージを後にした。

FREEDOM NAGOYA 2021 -EXPO-
az.on STAGE
SET LIST
1.銀河高速
2.弱者の為の騒音を
3.COLORS
4.ワールドイズマイン
5.ユースレスマシン
6.ライブハウスで会おうぜ

text by ちゃんゆり
photo by タカギユウスケ

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