INTERVIEW

SCOOBIE DO

SCOOBIE DOが13枚目のフルアルバム『CRACKLACK』を完成させた。「ひび割れ」や「欠落」という言葉からなる造語『CRACKLACK』をタイトルに掲げる今作はクラックだしラックだけどそんな世の中で生きる自分自身へのラブソングが詰め込まれたリアリティ溢れる作品となっている。4月にリリースされたシングル「ensemble」で感じた手応えやイメージを膨らませた今作は新たな手法を取り入れることで今もなお進化を続ける彼らの飽くなき音楽欲求が炸裂しており最新型のソウルミュージックを堪能することが出来る。自分自身への究極のラブソングを歌い続けるSCOOBIE DOのVoコヤマシュウに話を訊く。

Q.アルバムの制作はいつ頃から行っていたのですか?
コヤマ:4月に「ensemble」をシングルで出した後にリーダー(マツキタイジロウ)がデモを作ってきて。そのデモの段階で9割くらいは完成形が見えていたんですよ。プログラミングの音とかも入っていて。そのイメージをメンバーで共有してみんなで作りこんでいった感じかな。

Q.「ensemble」はシングルとしてかなり振り切った作品だなと。そもそもシングルをリリースすること自体が久し振りでしたよね。
コヤマ:CHAMP RECORDSを立ち上げて10年経って「このやり方でやっていけるな」って感覚が自分達の中で生まれたんだけど何処かルーティーンになっている部分もあって。毎年アルバムを出して、ツアーをして、またアルバムを作るっていう。勿論それは楽しいからこれからも続けていくんだけどいつもと違う刺激が欲しくて。それでリリース形態として久し振りにシングルを出してみることにしたんです。アルバムのボリュームじゃなくて「これを聴いてくれ!」っていう。今の時代、シングルってタイアップでもない限りメジャーでもそんなに作らないじゃないですか。その中で「この曲を聴いて欲しい」って意味を込めてシングルを作るのは面白いんじゃないかなって。だからこそ振り切れた部分があったし良い意味で裏切れるような曲になったと思うんですよね。これまでのSCOOBIE DOにはない新しい一歩というか。それが出来るのはシングルの面白さでもあるし。

Q.一撃必殺感はありますよね。
コヤマ:そうそう(笑)。何個も球を打つんじゃなくて一球にかけるというか。なので俺達も思いっきりやれたんだと思う。

Q.女性コーラスやシンセが導入されているのも新鮮でした。
コヤマ:単純により曲をかっこよく聴かせるために何をするべきか考えたんですよ。今までだったらバンド意外の音を入れるんじゃなくてテンションで持っていったと思うんだけど、曲が良くなるんだったら女性コーラスや鍵盤を入れるのもありなんじゃないかって。バンドより曲が前にあるイメージというか。

Q.なるほど。逆に言えば楽曲にギターが必要なければマツキさんのギターがなくてもSCOOBIE DOの曲として成立するっていう。
コヤマ:まさに最近そんなことをリーダーも言っていて。マツキ君はギターも上手いしロックなギターもジャジーなギターも弾けるんだけど曲をよくするために弾かない選択もあるなって。今回のアルバムでもメインのリフで出てくるぐらいであとはさりげないバッキングに専念している曲もありますしね。そういう意味でもメンバー個々の主張ではなく曲がかっこよくなるための手法を全員が躊躇なく選んだのが「ensemble」だったんですよね。

Q.その手法を更に膨らませたのが今回のアルバムですよね。
コヤマ:「ensemble」のリアクションが良かったし自分達でも手応えを感じたからこの流れでアルバムを作りたかったんですよね。そこに躊躇はなかったです。

Q.アルバム冒頭の「Love Song」の第一声がコヤマさんではなく女性コーラスっていうのも面白いなと。
コヤマ:あれ面白いですよね(笑)。「あれ?これSCOOBIE DOのアルバム?」っていう(笑)。でも今回はそういうアルバムにしたかった。勿論いつものSCOOBIE DOらしさもあるんだけど少し違う要素も感じてもらえると思う。

Q.曲によっては昭和のトレンディドラマのような歌謡曲っぽさも感じたり。
コヤマ:ああ、なるほどね。きっとそれはリーダーの曲の作り方が良い意味で歌謡曲っぽいからだと思う。ダンスビートであっても、日本語詞で、普遍的な言葉を乗せているからこその歌謡性というか。ファンクであってもダンスミュージックであっても、歌は歌としてあるんですよね。

Q.だから歌詞のシチュエーションに共感し易いんだと思います。
コヤマ:今回のアルバムは特に歌の世界観がビターなものが多いから余計そう感じてもらえるのかも。所謂「頑張れ」って曲ではないしお洒落なサウンドに甘い歌詞で歌っているわけでもないじゃない。今の時代を生きる人の心の何処かでみんなが抱えているようなものを歌っているので。

Q.アルバムタイトル『CRACKLACK』もそういう意味からきているのですか?
コヤマ:そうですね。元々は言葉の響きからきていて。タイトルをどうするか話しているときに「クラクラってタイトルがいいな」ってリーダーが言って。当てはまる言葉を考えてひび割れという意味の「CRACK」と欠落という意味の「LACK」をくっつけたんです。どっちもネガティブなワードだけど、そのムードが歌詞の世界観にもシンクロしたし、今の時代に漂う誰しもがハッピーではないムードともリンクするなって。

Q.でもネガティブなだけではなく、クラックだしラックだけど希望も感じるんですよね。「Love Song」では「手に負えそうもない」と歌っているけど「生きてるだけで笑う」とも歌っていて。「愛はもう死んだ」も「死んだって本当?」っていう投げかけな訳で。
コヤマ:うん。クラックでラックな世界をそのまま伝えたいわけじゃなくてクラックだしラックだけど俺達はバンドマンだからそんな世界でも音で躍らせるぜって気持ちでやってるから。でもただ楽しいってだけじゃ嘘になってしまうから、嘘にならないためのリアリティが必要なんだと思っていて。その両方を感じてもらえたら嬉しいかな。音楽としては楽しいものとして聴いて欲しい。

Q.それが集約されているのが「Next Move」ですよね。あの曲は現実も次の一手も同時に見ていて。その上で聴き手にも委ねているなと。
コヤマ:ああ、そうですね。「君ならどうする?」って。でもそれが暗い感じではなくて広がっている空と地平線のイメージなんですよ。こういう曲でアルバムを締めるのは自分の中では新しい感覚でしたね。

Q.アルバムを通して曲が重なっていって「Next Move」に向かっていくような印象もありました。
コヤマ:確かにその感じはあるかも。だからアルバムを通して聴いて欲しいんですよね。曲が重なっていって、そのグラデーションでアルバムが完成するイメージは自分でもあるので。

Q.先ほどのリアリティの話じゃないですけど今作はSCOOBIE DOが今を生きているバンドマンだからこそ生まれたアルバムだと思いました。
コヤマ:自分が音楽を聴くときにやっぱりそういう音楽がグッとくるんですよ。だから鳴らす音楽もそういうものでありたいなって思っています。


SCOOBIE DO
タイトル:CRACKLACK
2017年10月4日発売
HICC-4508
¥2,700(税込)

メンバー
マツキタイジロウ(Guitar)
オカモト “MOBY” タクヤ(Drums)
コヤマシュウ(Vocal)
ナガイケジョー(Bass)

SCOOBIE DO TOUR「Funk-a-lismo! vol.11」
2017年10月20日(金)千葉県 千葉LOOK
2017年10月22日(日)静岡県 Shizuoka UMBER
2017年10月28日(土)秋田県 Club SWINDLE
2017年10月29日(日)青森県 青森Quarter
2017年11月3日(金・祝)広島県 CAVE-B
2017年11月5日(日)高知県 X-pt.
2017年11月11日(土)長野県 LIVE HOUSE J
2017年11月12日(日)石川県 vanvanV4
2017年11月18日(土)三重県 club chaos
2017年11月19日(日)京都府 磔磔
2017年11月23日(木・祝)大分県 club SPOT
2017年11月25日(土)鹿児島県 SR HALL
2017年11月26日(日)熊本県 Django
2017年11月28日(火)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
2017年12月2日(土)新潟県 CLUB RIVERST
2017年12月3日(日)福島県 Out Line
2017年12月16日(土)岩手県 the five morioka
2017年12月17日(日)宮城県 enn 2nd
2017年12月23日(土)香川県 DIME
2017年12月24日(日)滋賀県 滋賀U★STONE
2018年1月7日(日)札幌 ペニーレーン24
2018年1月14日(日)福岡県 LIVE HOUSE CB
2018年1月16日(火)岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room
2018年1月21日(日)茨城県 mito LIGHT HOUSE
2018年1月27日(土)愛知県 CLUB UPSET
2018年1月28日(日)大阪府 meda TRAD
2018年2月11日(日・祝)東京都 Zepp Tokyo

http://www.scoobie-do.com/

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