インタビュー

葉菜子【インタビュー】

葉菜子が突然の活動休止宣言をしたのが2021年7月。彼女が地元である北海道に帰ってから2ヶ月…2ヶ月!?早!!今ちょっと真面目なトーンで書こうとしたことを後悔するくらい早いスピードで、これまた突然新曲「嫌になってきた」を9月にリリースした葉菜子(活動休止中)。その後10月には「ファッキンクソノスタルジーと言いたい」、11月には「(好きなことで食って生きたいのに才能とか親とかで葛藤して結局可もなく不可もない人生を選ぼうとしてる)きみに届け」と立て続けに楽曲をリリースしファンを驚かせた彼女が北海道で自動車免許を取ったとのことで近況報告がてら連絡を取っているうちに絶賛活動休止中でありながら活発に曲をリリースするもんだから急遽決まったインタビューを公開。今日も今日とて世知辛いけど、可愛くて元気な葉菜子はやっぱり葉菜子だった。急がば回れ、できれば咲きほこれ。休むことも進むことも全部大事。生きてるだけで全部が葉菜子の表現だ。

2YOU:免許合格おめでとうございます

葉菜子:ありがとうございます。今日は免許合格記念インタビューですよね?

2YOU:じゃあまずは免許を取ろうと思ったきっかけから。

葉菜子:私、北海道に帰ったじゃないですか。北海道って車がないと本当に不便なんですよ。ちょっと友達の家に遊びにいくにも時間がかかちゃうし、電車やバスが来ないこともしょっちゅうなんです。東京だったら2分に1回とか来るじゃないですか。そういう感じではないんです。なので免許を取った方が良いなって。

2YOU:葉菜子さんが運転する車には乗る勇気が出ないんですけど(笑)。

葉菜子:えー!ドライブしようと思ってたのにー!じゃあ初心者マークが外れるまでは誰も乗せません!

2YOU:賢明です(笑)。教員の先生には迷惑かけなかったですか?

葉菜子:自動車学校の先生たちってベテランじゃないですか。だから多分私がどういう子なのか一発で見極めて、それに応じた接し方をしてくれたので大丈夫でした。先生が毎回違うんですけど、その先生にどうやって教えて欲しいかを書くメモ帳みたいなのがあって、私はそこに「怒らないで欲しい」って書いたんですよ。だから基本的には怒られなかったです。あ、でもちょっと怒られたかな。みんな優しかったです。

2YOU:最近は教習所で頑張りながら、いきなり3作シングルの発表がありましたが。

葉菜子:9月、10月、11月とシングルを出したんですけど、私、今一応活動休止中なんですよ。

2YOU:知ってますよ。だから急にシングルが出て驚いたんです。正直なこと言っていいですか?

葉菜子:どうぞ!

2YOU:「活動再開、早っ!」って思いました(笑)。

葉菜子:あははは。でも最初は本当に3年くらい休むかもしれないなって思っていたんですよ。で、もっと批判されると思っていたんです。

2YOU:それは活動休止について?

葉菜子:はい。「もうちょっと頑張ったほうがいいんじゃない?」と言われると思いきやそんなことはなくて。ファンの皆さんも「もっと休んでいいよ」とか「3年だったら全然待つ」って言ってくれる人ばかりで。その反応が私の中では思ってたのとちょっと違ったんです。

2YOU:予想外に肯定されちゃったていう。

葉菜子:そうなんです。それで私は結構かまってちゃんだからウズウズしちゃって早く活動したいっていう気持ちに変わったんです。とはいえ北海道自体は精神的に落ち着く場所ではあるんですよ。だから来年度まではとりあえず北海道にいて、来年度からもう一度上京しようかなって思っています。

2YOU:葉菜子さんが最初に上京したのっていつ頃でしたっけ?

葉菜子:2018年の4月ですね。それまではずっと北海道にいました。

2YOU:2021年に北海道に戻って感じたことや気付いたことってありますか?

葉菜子:親の有難みですね。当時の私は親と口を利かないまま上京したんですよ。BiSのこともあまり説明してなかったし、喧嘩してるというよりはあまりコミュニケーションを取っていなかったんです。私、今でこそ人の気持ちが分かったり人と対面で会話出来るようになったんですけど、当時は本当に人と全然喋ったことがなかったし、家族ともコミュニケーションが取れない子だったんですよ。私が急にバーって飛び出ていって会話もないまま東京でBiSをやっていたことがお母さんは心配だったみたいで。

2YOU:そりゃ心配ですよ。

葉菜子:ですよね。でも北海道に帰ってきて、考え方や喋り方や人との接し方が変わっていくことに自分でも気付いたんです。お母さんにも「こんないい子じゃなかったのにいい子になったみたい」って言われました。

2YOU:お母さんと一緒にスーパーに行ってカートにお菓子を詰めまくっている葉菜子さんの姿をSNSで見たときは良い時間を過ごしているなと思いました。

葉菜子:昔からそうなんですけど、私はお小遣いを貰ったことがなくて。それこそ上京したときも仕送りとかは貰っていないんですよ。その代わり、お菓子とかご飯とか何でも買ってくれるんです。「必要な物は私が買うから自分では買わないで」って。私にお金を渡しちゃうと好きなことに使っちゃうから、一緒にいる時にいっぱい買っていいよって。だからカートにいっぱいお菓子を入れました(笑)。

葉菜子Twitterより @hnknic

2YOU:数年間失っていた日常を、お母さんも葉菜子さんも取り戻した数ヶ月だったのかもしれないですね。

葉菜子:だからまた春で上京したらお母さんが寂しくなっちゃうなって思います。しばらく戻らないだろうし。

2YOU:この数ヶ月の間もたまに東京に戻っていたと思うのですが何か感じることはありました?

葉菜子:やっぱり辛かったことを思い出して電車の中で泣いちゃったりとかはありましたね。東京で色んなことがあったので街とか道とか全部覚えてるじゃないですか。その間であった嫌なことを思い出しちゃうことはありました。

2YOU:でも東京には当時の仲間もいて、東京に戻ると一緒にいる姿もSNSで見ていたので安心していたんですけど。

葉菜子:パンちゃん(パンルナリーフィ:HO6LA)やペリたん(ペリ・ウブ)やMEWちゃん(ミームトーキョー)とは東京に帰ったら必ず会うくらい会ってるんですけど、みんな今は別々の仕事をしていて、みんなと一緒にいると自分がこれからするべきことが見えてくるんですよ。仕事のモチベーションが上がるみたいな。それまでは本当に気力がなかったんですけど。

2YOU:それでシングルを立て続けにリリースしたと。

葉菜子:はい。でも本当はちゃんと伝えなきゃいけない人も沢山いるんですけど誰にも言わないで出しちゃったので申し訳なさもあって。9月に「嫌になってきた」をリリースしたときに連絡くれたじゃないですか。

2YOU:はい。いきなりリリースされたからびっくりして(笑)。

葉菜子:ごめんなさい!他にも今までお世話になった方々が連絡をくれて、家に帰ってから申し訳ない気持ちになって。だけどやっぱり9月の時点では説明する気力がまだなかったんです。まだ休んでいる期間だったし。今も休んでいるんですけど(笑)。

2YOU:活動休止しつつ模索しながら楽曲制作を始めた感じですか?

葉菜子:今もまだ模索はしてるんですけど、徐々に前向きになっていってる感じです。

2YOU:「嫌になってきた」「ファッキンクソノスタルジーと言いたい」「(好きなことで食って生きたいのに才能とか親とかで葛藤して結局可もなく不可もない人生を選ぼうとしてる)きみに届け」とタイトルがもう全てを物語っているなと。

葉菜子:タイトルで伝えなきゃ何も伝わらないかもなって。いや、でも、本当は明るい曲を出したかったんですよ。みんなの希望になるような曲を出すのが多分一番ベストだったと思うんです。でも私は嘘をつけない性格なので、明るい曲を書こう書こうと思っても書けなくて。そしたら結局自己中人間みたいな曲になっちゃったんですけど、「葉菜子ちゃんが曲を出してくれることが私の幸せ」ってコメントを見てこれで良かったんだなって思いはありますね。

2YOU:葉菜子さんには「元気な葉菜子」でいることに無理して欲しくなくて。ナチュラルに自然体で「元気な葉菜子」でいて欲しいんですよね。その為にはやっぱり音楽やライブは必要でした?

葉菜子:休止したばかりの頃はもうライブしたくないなって思っていたんですけど、今はやっぱりライブしたいって気持ちに変わりましたね。来年の3月まではとりあえず休もうって決めてるんですけど、色んなライブに誘って欲しいです。でもセットリストが短いライブが良いです(笑)。15分くらいの(笑)。

2YOU:短くないですか(笑)。

葉菜子:それくらいが良いんですよ。

2YOU:その自由な感じも葉菜子さんらしいですけどね。生きてること全部が葉菜子さんの表現だと思っていて。休むことも再開することも、15分のライブをしたいのも、お母さんとスーパーで買い物してる葉菜子さんも、免許を取ったことも、全部が葉菜子さんの表現に繋がっていくと思うんですよ。

葉菜子:ありがとうございます!

2YOU:今日のインタビューに餃子の王将に行って遅刻してきたことも全部葉菜子さんの表現だと思うので。

葉菜子:それはごめんなさい!

2YOU:だから無駄な時間は1秒もなくて、これからの活動に全部フィードバックしてくんじゃないかなと思っています。あと少しの期間かもしれませんが北海道で過ごす時間も大事にして欲しいですし、その先でまた活動が本格的になったら一緒に面白いことをしたいですね。

葉菜子:セットリストが短い対バンに呼んで頂けると…。

2YOU:考えておきます(笑)。では葉菜子さんからファンの皆さんにメッセージを頂ければと。

葉菜子:こんな私を待ってくれてる人がいっぱい居る中で、私は堂々と休むことが出来ているので、休みたい時は休んだ方がいいよってことは伝えたいです。誰でも、サラリーマンも学生も、首相も、休みたい時はズル休みしてもいいと思う。ちゃんと「休む!」って宣言して休むことって大事だなって。生き急ぐ必要はないです。遅れたりとかしないんで。「急がば回れ」ってその通りだなって思うんですけど、私は結構生き急いでしまっていて、周りの活動が始まっているのに自分だけ休んでいることに劣等感とか焦燥感があったんです。でも、急がば回れが大事だなって思っています。

interview by 柴山順次

葉菜子
【CD】急がば回れ、できれば咲き誇れ
2021年12月22日発売
1650円 HANAKOCD-001

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