インタビュー
インタビュー
新化の作品『KAIJÛ』を引っ提げ目下ツアー真っ最中のAtomic Skipper。結成からコンスタントに作品を重ね、その都度前進してきた彼らがライブや日々の生活を経て感じたことや体験したことを落とし込んだのが『KAIJÛ』だ。バンドのソングライターである神門弘也の意識の変化もAtomic Skipperにとっては大きなことだと思う。バンドをもう一度やり直す感覚、すなわち初期衝動を取り戻すことで気付いたことが見事に形になった『KAIJÛ』を作り上げた今のAtomic Skipperの無敵感といったらとんでもない。4人の怪獣たちの猛威は現在全国各地で開催されているツアー「怪獣たちのいるところ」で確認されているという。この旅で更なる進化を遂げるだろうAtomic Skipperの今を目撃して欲しい。
interview by 柴山順次 photo by タカギユウスケ
2YOU:『KAIJÛ』は凄く進化の作品だなと思うのですが。
神門弘也:『人間讃歌』は本質的な部分で僕自身に近いものが出来たと思っているんですけど、そう思うと僕が少し明るくなったのかな。僕ってやっぱりひねくれている部分があるんですけど、そこを前面に出すんじゃなくてエッセンスとして出すようにしたんです。そしたらバンド全体の印象が結構変わったんですよね。今回はオケを作る段階でメンバーにも入ってもらったので作り方自体も変わっていて。そこに僕自身のマインドが変わったので、それを進化だと感じてもらえたのかもしれません。
久米利弥:神門の心境の変化は勿論感じるんですけど、根本的な作り方を変えて一緒に作業をすることが『KAIJÛ』においては大事だった気がします。これが『人間讃歌』の頃だったらまた違ったかもしれないんですけど、今作においては一緒に作ることが正解だったなと。理論的にとかじゃなくて、遊び心的な部分で作業出来たことも大きい気がしますね。
2YOU:これまでのAtomic Skipperは良い意味で神門さんの描いたものをメンバーが形にするみたいな、神門ワールドをどれだけ神門さんの想像に近い形で理論的に表現するかだったと思っていて。でも『KAIJÛ』はその理論を超えた部分で全員で作り上げた作品だなと。
神門弘也:単純にもっとメンバーと一緒に曲を作りたくなったんですよ。理論的になり過ぎることで出来ていないことが今まで多かったと思うんです。そういう意味では少し楽観主義になれた部分が自分の心境的にはあったと思います。
中野未悠:私もメンバーとの距離感というか寄り添い方が変わった気がしていて。『人間讃歌』以前は衝動的にやっていた部分が多かったのである意味無敵感があったんですよ。でも『人間讃歌』のツアーではライブにおいて自信を無くすことが多くて。だから自分の弱い部分もメンバーには沢山見せたし、迷惑も掛けたんですけど、それに対してメンバーも凄く沢山考えてくれて。だから私もメンバーのことを以前より考えるようになったし、結果的にお互い寄り添ってバンドをやっていこうというマインドが以前より強くなったと思うんです。それがそのまま『KAIJÛ』に繋がったんだと思いますね。
2YOU:弱い部分をメンバーに出せるようになったのは大きいですよね。パブリックイメージとしてAtomic Skipperは明るくて元気な印象があると思っているんですけど、歌詞を読めばそうじゃない部分も絶対にあるじゃないですか。その両方を再確認しながらメンバーとしても、お客さんも、改めてAtomic Skipperの本質を確かめるツアーだったかもしれないですね。
中野未悠:私自身、憧れているアーティストが沢山いるんですけど、そういう人に比べたら自分は全然凡人だなって思うことの方が多くて。所謂「カリスマ」ではないというか。でもそれって悪いことじゃないと思っているんです。カリスマじゃないからこそ歌える歌があると思うし、だからこそライブでもみんなと同じ目線でいたい意思が強くて。だから弱い部分も見せることが出来るんです。メンバーにもライブに来てくれるみんなにも。
2YOU:例えばジャニーズのグループのライブを観るときには憧れや羨望のような「この人たちみたいにはなれない」という気持ちで観ることの方が多いと思うんですけど、AtomicSkipperのライブを観るときは「あ、俺と一緒だ」って思えるんですよね。さっき「凡人」という言葉もありましたけど、だからこそ発せられる言葉に共感を覚えるんですよ。悩んでるし、葛藤してるし、だけど奮い立たせて前を向こうとしている。それこそ主語が「僕たち」の「優しい世界」は物凄く共感するす今後のバンドの在り方として今このタイミングで聴けて良かったなと思いましたね。
神門弘也:「優しい世界」の歌詞はたぶんこれまでで一番なきゃのがインプットし易かったと思います。あの曲は少数派で声を挙げられない人たちの歌を作りたかったんですけど、それがなきゃのの性格と凄くマッチした感じはありますね。
2YOU:中野さんが神門さんの書く歌詞をAtomic Skipperとして歌う中で、その言葉ひとつひとつの発し方というか気持ちの入り方がどんどん深くなっていくように感じます。
中野未悠:本当に情けない話なんですけどやっとここ2年くらいでメンバーとの向き合い方であったりAtomic Skipperのヴォーカルとしての自分との向き合い方が変わってきて。それは私だけじゃなくてメンバーもそういう風に思ってくれていることが分かったのも大きいんですけど、神門が「なきゃのが歌うから意味がある」と言ってくれたんですよ。
久米利弥:ツアーを経てなのかな、タイミング的にはいつっていうのは分からないんですど、『KAIJÛ』を作る過程で少しずつ変わっていったというか。『人間讃歌』はどちらかというと内向きな作品だったんですけど、その内向きに考えていた部分が晴れた状態で『KAIJÛ』の制作に入ったので『人間讃歌』に比べるとメンバー間も過密な感じはしていますね。
松本和希:それがライブにもリンクしている気がしていて。みんなが言ってるように『人間讃歌』のときは内向きだったけれど、今はもっとメンバーのことを知ろうとしているし、その結果、音が外向きになっているような気がしていますね。
2YOU:松本さんの「メイビー」の頭のドラムから思いっきり外向きですからね。
神門弘也:あの頭のドラムのフレーズは最初は全く頭の中になかったんですよ。でも『人間讃歌』のツアーが終わって「メイビー」のアレンジを考えているときに、ツアーでまとまった俺たち全員のエネルギーを放出したくなって。そういう意味でも「メイビー」のあのドラムのフレーズは『KAIJÛ』の最初の衝動かもしれないです。
2YOU:いや、本当にあのドラムのフィルだけで外向きなエネルギーを感じましたよ。
松本和希:それは滅茶苦茶嬉しい。
神門弘也:そうやってメンバー全員の武器を以前より取り入れることが大事なんだって今になって気付いたんですよ。これは僕のメンバーとの向き合い方の変化なんですけど、以前は僕の考え方を4人で表現するのがAtomic Skipperだったけど、そうじゃなく、それぞれが違う考え方を持った全員でひとつのことを表現する方が強いんじゃないかって思うようになったんです。
2YOU:全員が違う技を撃ちながらそれが重なって大きな一つの合体技になるみたいな感覚ですよね。神門さんの撃つかめはめ波に合わせるんじゃなくて、ギャリック砲と魔貫光殺砲と魔閃光をそれぞれが撃つことでAtomic Skipperという技になるみたいな。
神門弘也:少年漫画っ子なんでその例えは熱いですよね(笑)。
松本和希:でも本当に今までこういう作り方をしてこなかったけど、意外といけるんじゃないかって思ったりして。
神門弘也:制作において「あれやってみたらいいんじゃない?」「これやってみよう」ってアイディアがポンポン出てくる現象は面白かったですね。でも打ち込みに慣れていない久米がギターのトラックを消したり、和希が同じフレーズを何回も重ねていたり、「ちょっとこいつらなんだろう」って思いましたけど、そういうところも含めて楽しかったですね。
2YOU:そういう意味ではもう1回バンドを始め直してるような感覚なのかも。
松本和希:まさにその感覚ですね。
2YOU:中野さんはオケと歌詞が出来上がった状態で歌に取り組む感じですか?
中野未悠:そうですね。神門が歌った状態の楽曲をもらうので。でも歌っていく中でそこから変わることも沢山あるんですよ。「INORI」とかはラフのときとは歌も全然違うんです。それだけで曲のイメージが思いっきり変わるので、そこはシンプルに音楽って面白いなって思います。初期衝動的な感じでレコーディングした曲もライブで歌い続けることでどんどん深みが出ていくのも凄く面白いですね。
2YOU:音源で聴いたとき、ツアー初日でライブを観たとき、ツアーファイナルでライブを観たとき、同じ曲でも、歌う度に中野さんの歌詞の理解度が増すからなのか、どんどん自分の言葉になっていく気がして。あとは歌う時期で歌詞の意味も変わっていったり。そう思うと音楽って聴く時々で違う捉え方が出来るのも面白いですよね。
神門弘也:先日「動物的生活」をライブでやったんですけど、その日のライブに出演してくれるはずのバンドがキャンセルになってしまってお客さんが来てくれるか心配だったんです。でも結果沢山の人が来てくれて、そこで「動物的生活」を演奏しながら「それでも君がいないなら なんて考えちゃうナンセンス」って歌詞をなきゃのが歌った瞬間に「今のことじゃん」みたいな現象が起きて。自分が作ってきた歌詞をいつどんなタイミングで聴いても鮮度良く聴けるように書いてきたつもりでしたけど、自分自身でくらう瞬間があったんです。そんなことが起きるからやっぱりライブって楽しいですよね。
2YOU:例えば10年前の曲を聴いても「今日の俺の為に歌ってくれてる」って思うこともあるし、逆にどんどん歌の意味が変わっていく曲もあるだろうし。
神門弘也:そうなんですよね。『人間讃歌』の楽曲ですらあのツアーで聴いてもらっていた感覚とはもう違っていて、きっと今のツアーではもっとポジティブに捉えてもらっている気がするんですよ。でもきっとそうさせたのは『KAIJÛ』の4曲だと思うんです。こいつらが今までの楽曲も明るくさせているというか。
2YOU:『KAIJÛ』がオセロみたいにひっくり返した印象は凄くあります。勿論これまでAtomic Skipperが打ち出してきたものは決してネガティブなものじゃなかったしシンガロングの力強さも相まってポジティブに発信されていたとは思うんですよ。『KAIJÛ』によって本質から救われているというか、何かを乗り越えて強くなったAtomic Skipperがここにはいるんですよね。だって『人間讃歌』の頃の神門さんのInstagramの投稿とか心配でしたから。それこそ『INORI』に繋がるのか、「祈り」というタイトルで投稿している頃とか。
神門弘也:うわ、見てますね(笑)。元々あの「祈り」という言葉もポジティブなものだったんですよ。いや、ポジティブだったのかな。うん、きっとポジティブなはずだったんです。最初は。でも自分で書きながら「これなんの為に書いてるんだろう」って思っていたんですよ。でもツアーを回ってFMSTAGEのステージでワンマンをやったときに答え合わせをした気になって。だからInstagramに投稿した「祈り」とは一緒の気持ちではなくなっていたので、気持ちを新たに一新して表現したのが「INORI」だったんです。
2YOU:あの「祈り」を投稿していた時期の気持ちを持ったままツアーを回ってFMSTAGEのステージに立ったと思うのですが、そこで何かが弾けたんでしょうね。あの日のライブが終わった直後の顔つきがもう全然違いましたから。その結果生まれたのが「INORI」だと思いますし。
神門弘也:正直、「INORI」が出来たときはメンバーも滅茶苦茶興奮していました。喜び過ぎて和希とか服を脱いでましたからね(笑)。
松本和希:あははは。喜びすぎて服を脱ぐってやばいけど、でも本当に「かっこよすぎる!」って興奮していましたね。
2YOU:歌詞もツアーを彷彿とさせますよね。「旅して、明かりを灯して」とかまさにツアーを経て出て来た言葉だろうなって。
神門弘也:その「旅して」という言葉は絶対に使いたかったんですよ。ツアーを回ってFMSTAGEに帰ってきたときに「旅してきたな」って思ったし、今まで「シグネイチャー」で「僕が僕でいるための 全ての類よ 失ったもののため どうか輝いてくれ」と歌ってきたんですけど、あれは失わない為に書いた曲なのに、「失ってから気付いても遅いんじゃない?」を「INORI」の中で考えられるようになったので、今までのストーリーが繋がった延長に「INORI」があるんですよね。
2YOU:歌詞の中にある「限りある正解の範囲内で新しいを貪る」というのはどういう意味なんですか?
神門弘也:例えば柴山さんにこうやってインタビューしてもらっている会話が文字になって文章になることって、その形に正解はないじゃないですか。喋ってる言葉を一語一句起こせる訳でもないし、何処をピックアップするかで悩むと思うんですよ。でもそこはお互い表現者としてのリスペクトがあるから僕らと柴山さんの関係性の中ではどんな形でも正解だと思っていて。だから「限りある正解の範囲内で新しいを貪る」って歌詞は一見ネガティブに感じるかもしれないけど「そのままでいいんだ」って思えるように気持ちを込めてなきゃのにも歌ってもらっています。このフレーズの書き方は意味を込めているんです。でもこのフレーズは『KAIJÛ』の中では唯一『人間讃歌』の頃の自分の書き方かもしれないです。でもそれをちゃんとプラスに持っていけているなって。
中野未悠:今作で言えば「優しい世界」が一番自分の気持ちとリンクしているんですけど、「INORI」は歌っていて一番情景が浮かぶんですよ。実際に起きたこと、感じたことと歌詞が凄くリンクしていて。あと自分の言ったことや話していたことが歌詞になっていることもあったり。だから凄く感情移入し易くて、自分で聴いていても普通に励まされるというか、元気をもらえる曲なんですよね。
2YOU:神門さんはメンバーとの会話やメンバーとの日常から歌詞にフィードバックさせることはあったりします?
神門弘也:ありますね。でも以前の方が意識的にやっていたかも。今はそれが自然と血肉に なっているというか、もはや何も考えずにメンバーとの出来事が歌詞になっていると思っています。メンバーに「それは違うんじゃない?」と言われたこともないんですけど、それってつまりメンバーの総意なのかなと。
2YOU:意識的に合わせなくても神門さんとしてじゃなくAtomic Skipperとしての言葉になるっていう。
神門弘也:合わせる作業を挟むと鮮度が落ちちゃう気がして。俺はこのバンドで「今」そのものを歌いたいんですけど、その俺の書く言葉をどれだけAtomic Skipper全員のものとして馴染ませるかは凄く大事にしていますね。
2YOU:神門さんの歌詞はドキュメントタイプですよね。実際に感じたこと、実体験からインスパイアされた言葉が圧倒的に多いと思うのですが。
神門弘也:今までフィクションの歌詞は書いたことがないかもしれません。
2YOU:そうなると「幻になって」のリアリティが一気に増すなと。
神門弘也:これ、書けるかなあ。実はずっと付き合ってる彼女がいるんですけど、その彼女が好きなバンドに対して凄く躍起になっている自分がいたんですよ。人の評価に凄く嫉妬してしまうというか。でも彼女が好きなバンドの歌詞のことを物凄く自然に「あのバンドが書いた歌詞、あなたが書いたみたいだね」って言ってくれたんですよ。それを言われたときに今まで嫉妬してた自分が凄く情けなくなって。その心情を「驚きと恥ずかしさをカーテンが見透かした」という描写で表しているんですけど。
久米利弥:この曲だけタイトルが後から決まったんですよ。
神門弘也:思い入れが強すぎてタイトルが付けれなかったんですけど、なきゃのが歌入れをする直前にタイトルが決まって。そうやってパッケージされた曲をなきゃのがどう感じてどう歌うかも知りたかったし、メンバーが歌詞を読んでアレンジに落とし込んでくれたときに起きる化学反応も知りたかったから、僕の書いた歌詞だって言ってますけど、4人の表現者がそれぞれみんな違う考えを持って演奏してるから最後にはAtomic Skipper全体の歌詞になるんだなっていうのは感じましたね。
中野未悠:「幻になって」は『KAIJÛ』の中でも一番最初に出来た曲なので一番練習してきたし歌ってきた時間も長いんですけど、歌入れする瞬間に「このタイトルにします」って言われたからまた新しい気持ちで歌えたんですよ。「これが新しいものが生まれる瞬間だな」って思いながらレコーディングしたのがすごく思い出に残っています。
2YOU:神門さんが最初に原型を作るじゃないですか。そこにメンバーが色を塗っていって最後に中野さんが完成させると思うのですが、その完成したものが神門さんのイメージ通りに出来上がる面白さも全く違うものになる面白さもあると思うのですが、神門さんはどうですか?
神門弘也:最近やっと面白いと思えるようになりましたね。
2YOU:ですよね。多分以前のAtomic Skipperは神門さんの頭の中にあるものをみんなが形にしていく作業だったと思うのですが、今は何が出来るか分からないところも神門さんが楽しめるようになっているように感じるんですよね。違うものが出来るんだったら「それはそれでバンドの可能性じゃん」って思えるようになったというか。
神門弘也:それは結構和希の存在が大きいかもしれないです。
松本和希:曲作りにおいて今回は自分が思っていることを言ってもいいんじゃないかって思えてきて。ドラムどころか曲の展開まで自分の意見を言うようにしたんです。それでやってみて駄目ならまたやり直せばいいって思えるほど心境の変化がメンバー個々にあったので『人間讃歌』の時とは本当に全然違う感覚ですね
神門弘也:それが結果的にバンドの初期衝動を取り戻せたことに繋がったんですよ。楽器3人のフレッシュさが増えたので。今作はそこがひとつのテーマでもあったんですけど、見事に衝動的な気持ちを取り戻せた気がしますね。
2YOU:だからさっきも言いましたけどバンドをやり直している感覚があるのかもしれないですね。
神門弘也:それはもうマジでその通りですね。
2YOU:コロナ禍でライブすら出来ない時期があったからこそライブを再開したときに取り戻した衝動もあるだろうし、制作の仕方を変えたことで理論的な作り方も出来るようになっただろうし、その両方を併せ持ったAtomic Skipperの強さが『KAIJÛ』にはありますよね。
久米利弥:武器が増えた感覚はありますね。
神門弘也:今までは僕は久米と和希という武器を両手に持っていたと思うんですよ。おこがましいですけど。でも今は久米も和希も自分の武器を持って戦っていて。それが本来のバンドだなって思います。
中野未悠:みんなそれぞれ武器を持っているからこそ、私は真ん中で思いっきり歌えます。
2YOU:今のAtomic Skipperには怪獣が4匹いるみたいですからね。
神門弘也:今までひとりだけ怪獣みたいな顔していて本当にすみませんでした。(一同笑)
Atomic Skipper
KAIJÛ
2022/01/12 (Wed)RELEASE
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