インタビュー

ハルカミライ【インタビュー】

2017年2月にリリースされた『センスオブワンダー』でリスナーの心をギュッと掴んだハルカミライ。いきなり個人的なことを書くが、眠れない夜に色んな音楽を聴くのだが中でもTHE BLUE HEARTSを聴くことが圧倒的に多い。ある日、また眠れない夜がありTHE BLUE HEARTSの『DUG OUT』を聴きながら何気なくネットサーフィンしているときに出会ったのがハルカミライの「アストロビスタ」のミュージックビデオだった。「眠れない夜に私ブルーハーツを聴くのさ 独り占めできるドキドキがあるんだ」という歌詞を聴いて驚いた。同じ夜を同じように過ごしている人がいる。それだけでもう何かが弾けた気がした。あの日から僕はハルカミライに夢中だ。そんな彼らが2作目の全国流通盤となる『星屑の歌』を完成させた。力強く歌われるセンチメンタルは聴く者の心に光を灯してくれる。ハルカミライの音楽は強くて弱くて優しい。そんな歌をまっすぐぶつけてくるのがVo橋本学だ。彼と会って話がしたくてTHE NINTH APOLLOに連絡した。2YOU MAGAZINE初登場ハルカミライ、橋本学に話を訊いた。

Q.学君の音楽の原体験っていつ頃ですか?
橋本:子供の頃からずっと家族が聴く音楽を聴いていて。母親も兄貴も音楽好きなんですよ。家では母親が中島みゆきを、兄貴がザ・ビートルズを流していて。それで僕もいつの間にか音楽が好きになっていました。小学校の頃は家で大きな声でよく歌っていましたね(笑)。それで小5の頃、母親がギタースクールに通わせてくれたんですよ。アコースティックギターを買ってもらってコードを弾けるようになったんですけど、でもあんまりギターは好きじゃないって思いまして(笑)。それを母親も感じたのか今度はボーカルスクールに通わせてくれたんです。それが今に繋がっていると思いますね。

Q.自分で意識的に音楽を聴くようになったのは?
橋本:Mステに出ていたスキマスイッチを見て「このCDが欲しい!」と思って「全力少年」が入っているアルバムを買ってもらったのが最初ですね。それが初めて自分で選んだCDです。

Q.そこから今のような音楽に出会ったのは?
橋本:THE BLUE HEARTSは色んなところで流れているから何となく聴いたことがあったんですけど、そういうパンク要素が入ってきたのは実はここ数年で。専門学校のときにTHE BOOGIE JACKを聴いたり、ここ3年くらいでSTANCE PUNKSを聴いたり。それでハルカミライの音楽性やライブのやり方もガラッと変わりました。

Q.初期ハルカミライはどんなバンドだったんですか?
橋本:結成当時はもっと歌モノでしたね。訳も分からずやっていましたけど、そこから少しずつ変化していって今のスタイルになりました。

Q.今、THE BLUE HEARTSの名前も出ましたけど「アストロビスタ」を初めて聴いたときに衝撃を受けたんですよ。「眠れない夜に私ブルーハーツを聴くのさ」というフレーズがまるで毎晩の自分のことのようで「俺の歌だ!」って(笑)。
橋本:あははは。嬉しいなあ。

Q.僕、眠れない夜にモヤモヤしてTHE BLUE HEARTSの歌詞を引用したツイートをする癖があるんですよ。そんな夜にたまたま聴いた「アストロビスタ」で号泣してしまって。それからハルカミライの歌には感情移入しまくっています(笑)。
橋本:嬉しい。ありがうございます。僕ら、曲が出来るペースは早いほうなんですけど、「アストロビスタ」が出来た頃は全然曲が出来ない時期で。自分のルールでスタジオに入るときに絶対1曲は新しい曲を持っていくんですけど、何も出来なくて夜中の3時に自分を追い込みまくって泣きながら書いた曲が「アストロビスタ」なんですよ。

Q.その夜の歌が僕の夜に繋がったと思うとグッときます。THE NINTH APOLLOに所属するきっかけは何だったのですか?
橋本:僕は熱いライブが好きだし自分でもそういうライブがしたいと思っているんですけどライブハウスの人から「THE NINTH APOLLOはそういうバンドが多いよ」って話してもらって。それで2014年に八王子のバンドが収録されたオムニバスのツアーで大阪BRONZEに行ったときに初めて旭さん(THE NINTH APOLLO)に挨拶させてもらって。ただその日のライブが本当にクソみたいなライブをしてしまったんですよ。ライブが終わってライブハウスを飛び出して駐車場で号泣するっていう。地元のライブハウスに「せっかく県外に出させてもらったのにすみません!」って泣きながら電話して。

Q.良い話だなあ。
橋本:その日の打ち上げでも旭さんとは話させてもらったんですけど、そこから会う度に「CD出したいです」って言っていて。でもずっと「おお」くらいの返事だったんです。それから2年くらい経って渋谷のO-crestで僕らとSIX LOUNGEでライブをすることになったんですけどその日のライブが自分でもバチコーン!ってライブだったので打ち上げで旭さんにいつものように「CD出したいです」って言ったら「ええで」って一言返事をくれて。それでTHE NINTH APOLLOからCDを出すことが決まったんです。

Q.THE NINTH APOLLOからのリリースは念願だった?
橋本:そうですね。THE NINTH APOLLOにはかっこいいバンドが沢山いるし、何より褒められて嬉しい人のとこに行きたかったんです。それが旭さんだったので。

Q.リリースしてみて変わったことは何かありますか?
橋本:以前よりメロディックパンクのバンドと一緒にライブをすることが増えましたね。メロディックのバンドって熱量が凄いじゃないですか。そういうバンド達とどう戦っていくかはTHE NINTH APOLLOに入って凄く勉強になりました。自分達の武器が何かを改めて見つめ直すきっかけにもなりましたし。

Q.そういう意味でも今作はハルカミライの必殺技である「センチメンタルをシンガロングする」といった武器がより研ぎ澄まされている感じがしました。
橋本:まさにそこが自分達の武器だと思っていて。センチメンタルとシンガロングって言ってみれば対極のとこにあるじゃないですか。それがひっくり返るのが好きなんです。センチメンタルな曲がシンガロングによってガラッと変わるような。

Q.分かります。ハルカミライのシンガロングってポジティブなのに涙が出るし、切ないのにパワーがあるんですよね。
橋本:ああ、それはめちゃくちゃ嬉しい。シンガロングパートは歌詞を書く時点で「ここはシンガロングだ!」って思って書いてるんですよ。それくらい重要なポイントですね。

Q.今回のアルバムに『星屑の歌』と名付けたのは?
橋本:割と後付けなんですけど、歌詞にしようと思って考えていた「僕らは街を光らせた」っていうフレーズがあって。星に憧れて人が街を作って、人が街に光を灯せば上から見たら街も星に見えるんじゃないかって。そういうイメージをコンセプトにアルバムを作ったので『星屑の歌』と名付けたんです。

Q.「俺達が呼んでいる」のラストで「星屑の中で俺達が呼んでいる」と叫ぶのがとても美しいなと。
橋本:そうなんですよ。アルバムのタイトルが決まってから最後の歌詞に「星屑の中で俺達が呼んでいる」って加えたんです。

Q.「ウルトラマリン」の美しさも素晴らしい。
橋本:あれ、良い曲ですよね(笑)。僕の中で歌詞を書くときに大事にしていることがあって、何かテーマがあったとしてそのテーマそのものを言葉にしないで表現するのが好きなんですよ。この曲は小さな部屋で真っ暗にして誕生日ケーキに火を点けた空間を歌っていて。それを誕生日って言葉を使わないで表現した曲なんです。

Q.3年前にミュージックビデオで公開された「宇宙飛行士」が歌詞が少し変わりアレンジも壮大になって今作に収録されていますが。
橋本:実は「アストロビスタ」はミュージックビデオ版の「宇宙飛行士」に対するアンサーソングだったんですよ。それで今度は「アストロビスタ」に新しい「宇宙飛行士」でアンサーしたんです。

Q.それ、面白いですね。時系列で言うと旧「宇宙飛行士」のアンサーだった「アストロビスタ」に新「宇宙飛行士」でアンサーしたと。
橋本:そうなんですよ。2回アンサーするっていう。これ革命的だなって思いました(笑)。

Q.こういうロマンチックな曲もありながら「ファイト!!」みたいな曲があるのもハルカミライらしいですよね。これはハルカミライ版「YAH YAH YAH」だなと。
橋本:あははは。「今から殴りに行こうか」ですね(笑)。この曲はもう説明のしようがないくらいそのままですね(笑)。

Q.映画のときのジャイアンみたいな頼もしさもあって。
橋本:映画のときだけ良い奴になりますからね。でもそういう曲かも。

Q.「predawn」は聴く人によって捉え方が全く異なるラブソングだと思うのですが。
橋本:「大好き!」にも聴こえるけど失恋ソングにも聴こえますからね。好きになった人に彼氏、彼女がいて、振り返ってもそれが恋だったのか失恋だったのか分からないような切ない恋の歌なんですよ。さっき言ってもらったように聴く人によってどっちにも転ぶのは歌詞を書く上で理想と言えば理想ですね。

Q.こういうパーソナルな曲を真っ直ぐシンガロングで歌うのがハルカミライの魅力だと思います。ところでハルカミライという名前はどういう意味があるのですか?
橋本:バンドを組んだ5年前に須藤がUNLIMITSの『ハルカカナタ』というCDを持ってきて「カタカナでハルカカナタって文字感、かっこいいね」って話していて。そこから文字ってハルカミライになったんです。

Q.なるほど。でもバンド名と音楽性や歌詞が凄くリンクしていますよね。
橋本:確かにそうですね。自然とそうなっていった感じはあります。ハルカミライという名前に負けないようにこれからも良い音楽を作っていくのでCDを聴いて是非ライブに足を運んで欲しいです。宜しくお願いします。


ハルカミライ
タイトル:星屑の歌
2017年11月22日発売
¥1,800 (+税)
TNAD-0092

メンバー
橋本学(Vo)
関大地(Gt,Cho)
須藤俊(Ba,Cho)
小松謙太(Dr,Cho)

俺達が呼んでいるツアー
12/22渋谷CLUB QUATTRO
12/24 埼玉秩父ladder ladder
1/5 大阪心斎橋BRONZE
1/7 岡山CRAZY MAMA 2ndRoom
1/8 名古屋APOLLO BASE
1/12 静岡UMBER
1/14 新潟上越EARTH
1/19 仙台enn 2nd
1/21 千葉LOOK
1/27 長野伊那GRAMHOUSE
1/28 甲府KAZOO HALL
1/31 横浜F.A.D
2/8 京都MUSE
2/9 高松DIME
2/10 高知X-pt.
2/12 神戸太陽と虎
2/14 広島SECOND CRUTCH
2/16 福岡天神Queblick
2/17 山口周南RISING HALL
2/25八王子Match Vox

http://www.harukamirai.com/

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