otter hangout

新型コロナウイルスによって当たり前が当たり前ではなくなってしまった2020年。名古屋を拠点に活動するotter hangoutも例外ではなくライブの中止や活動自粛を余儀なくされた。そんな中、9月にはCLUB ROCK’N’ROLLにてワンマンライブを行い、以降、制限はありながらもコンスタントにライブを続けてきたotter hangoutの3人。元通りの世界になればそれが一番良いけれど、あまりにも大きすぎた犠牲を前に全く元通りには戻れないことも察している。時間は戻らないけれど、それならば新たな呼吸で、新しい在り方で、ライブハウスシーンに閃光のような光を。2021年、otter hangoutの今を届ける。

 

Q.コロナ以降バンドを取り巻く環境が大きく変わったと思うのですが。

あやかす:去年の4月以降はライブだけじゃなく、スタジオにも入れない状況でした。最初の頃はメンバーとも会ってなかったんですけど、コロナが明けたときにちゃんと成長出来ているように今何をするべきかを毎週のようにミーティングで話していました。

さくら:ライブが出来ない間に何を考えてどんな行動をしたかでコロナが明けたときの差が出来るなって。

きさら:でもやっぱりライブが出来ないのは辛かったですね。そんなことこれまで考えてもいなかったので。

Q.ライブが出来なくなって何を思いました?

あやかす:とにかく不安でした。決まっていたライブが無くなることって滅茶苦茶メンタル削られるんですよ。そこが本当にきつかったですね。でも悪いことばかりでもなくて。

Q.コロナで失うこともあれば得たものもあると。

さくら:自分自身と向き合う時間が増えたのは良かったですね。私は去年の3月に大学を卒業して春からはバンド1本でやっていくって決めていたんです。その勢いで突っ走ろうと思っていたんですけど、コロナで一旦冷静になれた部分もあって。勿論コロナなんてなかったほうが良かったけど、プラスにしていかないとなって。

きさら:配信ライブという新しいスタンダードが生まれたりして、やる側としても見る側としても新しいやり方や在り方に触れられたのはプラスだったなと思います。

Q.ミーティングではどんな話をしたのですか?

さくら:近い目標だったり遠い目標だったり。コロナで先が見えないから憶測になっちゃう部分もあったけど、バンドのこれからについて沢山話しました。

あやかす:個人の目標やバンドの目標を話し合うことで先が見えたというか、前向きになれたんですよ。この期間を無駄に過ごさないために何が出来るか、メンバー全員で話し合えたことは大きかったですね。

Q.その一環として行われたのが9月のワンマンだったんですね。バンドにとっても、ライブハウスにとっても、お客さんにとっても、あの時期のワンマンはいつにも増して特別なライブだったと思います。

あやかす:本当にやって良かったですね。「醒めないで、夜」のMVをCLUB ROCK’N’ROLLで撮影したんですけど、その流れでワンマンをやることになったんです。あのタイミングでワンマンが出来たことは本当に大きかったですね。大変な状況の中で足を運んでくれた方がいてくれて、初めてのワンマンを無事開催することが出来ました。

Q.改めてライブをするということを噛みしめたのではないですか?

あやかす:そうですね。ライブが出来ない期間も配信ライブという新しい届け方が生まれて、ライブハウスに立って歌うことって凄い熱量なんだなって思いました。伝えたい思いはやっぱりライブハウスで歌うことで伝わるんだなって。新しい生活基準の中で、バンドで演奏することやライブをすることの意味を改めて感じましたね。

Q.コロナ禍におけるotter hangoutの活動は最大限に注意を払いつつも積極的に動いている印象もあります。

さくら:活動に対する価値観がメンバー全員一緒なんですよ。考え方が本当に似ていて。コロナかでライブをやるかやらないかって言う価値観が3人とも同じだったのは運が良かったなと。1人でもやれないって言うならやらないですからね。でも3人の意思でやれるならやろうっていう考え方なんです。コロナで学んだことは価値観が違うだけで考え方も変わるんだなってことでした。

Q.この期間、楽曲制作も行っていたと思うのですが作り方は変わりました?

あやかす:コロナとは関係ないかもしれないですけど、打ち込みで曲を作るようになりました。これまでは弾き語りで作ってメンバーにニュアンスを伝えていたんですけど、伝える手段として打ち込みを使うようになったんですよ。私の拙い打ち込みですけど(笑)。

きさら:やりたいことが前より汲み取り易くなったよね。

さくら:うん。イメージが掴み易くなったかな。

きさら:私の発想にはないフレーズが打ち込まれていたりするのは新鮮でしたね。

さくら:確かにフレーズが先にあるのは大きいですね。これまではメンバー各々がバラバラでフレーズを考えていたのが、譜面として縦が揃っている状態である訳だし、その上でしっかりアレンンジしていくのは安定感があって良かったです。

Q.色んなことが変わったり進化していく中で、今otter hangoutが大切にしていることを教えて下さい。

さくら:それはやっぱり人と会うことですね。ライブでお客さんと会うことも、ライブハウスの人やお世話になっている人に会うことも、ライブで対バンが居ることも、全部人なんですよ。それが本当に大切だったんだなって改めて気付くことが出来ました。バンドって3人でやっているものだけど、色んな人と一緒に作っているんだなって。

あやかす:本当に。出会った人に感謝して、これからも歌い続けていきます。

interview by 柴山順次
photo by 仲誠司(DAWN/RAD CREATION)

https://otterhangout.jimdofree.com/