BabySitter

2019年はBabySitterにとって様々な出来事が起きた年だった。所属していた事務所の突然の契約終了、ミニアルバム『42℃』リリース、「線香花火」のMV制作のクラウドファンディング、そして初の東名阪ワンマンツアー。こうやって書き上げるだけでトピックの多い1年だったことが伺えるが、その中で常に心情が揺れまくった4人が、それでも諦めないで2019年を駆け抜けたことがバンドをより強くしたのは今の彼女達の表情を見れば明白。激動の1年を経て4人がどんなバンドになっていくか。これからもずっとバンドの軌跡を追っていきたい。

 

Q.2019年、色んなことがありましたね。

Yui:色んなことがあり過ぎて振り返るとやばいです(笑)。まず事務所を離れたことが私達の中では凄く大きな出来事でした。でもそれがきっかけでメンバー間で真剣に話す機会が増えたり、これからバンドをどうしていくか沢山話し合うきっかけにもなって。

 

Q.改めて自分達と向き合うことが増えたと。

Yui:自分達が何もしないと本当に止まってしまう不安もあって。事務所を離れて分かったんですけど、自分達だけじゃ何も出来ないなって。まず何をどうしていいか分からないんですよ。「このままじゃやばいぞ」と。

 

Q.事務所を離れることはいつ頃決まったのですか?

Yui:1月に事務所で今後の話し合いをしたときにはまだそういう話は出ていなくて。その場では1年間どういう活動をしていくか具体的に話し合ったんですよ。その話し合いで「去年はもっとこうすればよかった」「じゃあ今年はこうやっていこう」みたいな前向きな話もしていたんです。そういう不安要素をひとつずつ失くしていこうって話をしていて。

Rio:ここからまた1年頑張っていこうっていうタイミングだったんです。そうやってメンバー全員で頑張っていこうと思っていた矢先に事務所を離れることになって。頭が真っ白になりました。どうしたらいいんだろう、どうなっちゃうんだろうって。

Miku:本当に急だったから不安でしかなかったです。

Yui:事務所との契約が終了することを聞かされたのが2月に行ったライブの日だったんです。出番が終わったタイミングで担当の方に呼び出されて「担当を外れることになる」って報告されて。まだ頭が整理出来ていない状態のまま「今からメンバーにも話すね」って。本当にびっくりしちゃって。

Mai:びっくりしたね。それで事務所を離れたんですけど、最初は不安だったし何をしたらいいのか分からなくて。だけどプロデューサーの江口さん(江口亮)が「逆にチャンスだと思うよ」って言ってくれて。それまでは「どうしよう」って思っていたけどチャンスだって言われて「チャンスなんだ」って思うようになりました。

 

Q.事実、事務所を離れて以降、更に勢いが加速したイメージもあって。2019年は初のワンマンツアーもありましたし、何よりみんなの表情が変わったなと。

Miku:バンドマンっぽい活動が出来てるなって思います。演奏にもストイックになったし。

Yui:前はスタジオに入っても緩い時間があったんですよ。だけど今は3時間なら3時間、ストイックにバチバチに練習するようになって。当たり前なんですけど(笑)。

 

Q.初のワンマンはどうでした?

Rio:あんなに長い時間のセットリストでライブをするのは初めてだったので、やる前は本当に最後までやり切れるか不安だったんです。これまでは多くても7、8曲くらいしかライブではやってなかったので。だから練習していても不安で不安で。ワンマンで失敗する夢ばかり見たり(笑)。でもなんとかやり切れたし、次の課題も見つかったので、これからも沢山ワンマンをしていきたいなって思いました。

Miku:私も体力的に不安だったので、ワンマンの前に走ったりして体力を付けていたんです。ワンマンが成功して自信に繋がりました。

Mai:ベビシを4年間やってきた間に周りのバンドがみんなワンマンをやっているのを見てきて、でも私達は中々やれない状況で。だからこそ初めてのワンマンは大事にしていたんですけど、実際にワンマンをやってみて普段のライブや企画のライブとはまた違う得るものがあったなって思いました。ライブ会場の雰囲気から全部作り上げたので、達成感もあったし、経験値として全部を吸収出来たなって。バンドとして凄くレベルアップ出来た感じがします。

Yui:めっちゃ自身になりましたね。最初は不安だったけど、短いスパンで3カ所ワンマンをやれたことも良かったです。失敗したことや次に活かしたいことを忘れないまま次のワンマンに迎えたので。

Mai:私は最初、名古屋だけでいいんじゃないかって言ってたんです。お客さんが来てくれるか不安もあったし。でも実際に東名阪でワンマンをやってみて、重ねるごとに上乗せ出来たなって思うので、やって良かったです。事務所がなくなって、勢いを止める訳にいかない状況の中で色んな人が力を貸してくれたおかげで前に進むことが出来たなって。2019年はそれを凄く感じる年になったと思います。

 

Q.クラウドファンディングもありましたしね。

Yui:実はクラウドファンディングのお話を頂いたときも最初は戸惑っていたんですよ。お客さんが喜んでくれるのか分からなかったし、正直クラウドファンディングそのものにあまり良い印象がなかったんです。お金をもらうことに罪悪感もあったし、逆に今応援してくれている人も離れてしまうんじゃないかって。でも実際にクラウドファンディングをやってみて考え方が変わりました。私達を支えてくれる人が沢山いることをダイレクトに感じることが出来て、本当にやって良かったです。

Rio:私もお客さんが嫌な気持ちになったら嫌だなって思っていたんですけど、実際ベビシを支援してくれる人が沢山いて考え方を変えたんです。ただクラウドファンディングするだけじゃなくて、どうやったらお客さんに喜んでもらえるか真剣に考えたし、何をしたらクラウドファンディングで支えてくれた人に感謝の気持ちを伝えられるか凄く考えて。そういうきっかけになったのもやって良かったと思えるひとつです。

 

Q.ファンとの絆が強くなったのかもしれないですよね。

Yui:はい。私が思っていたクラウドファンディングってお金を払ってデートしたり、私物をプレゼントしたり、そういうイメージだったんです。でも実際はそうじゃなくて、みんなでひとつの作品を作り上げることなんだなって。達成記念のライブにも沢山来てくれたし、目の前で喜んでもらえたことが凄く嬉しかったです。

 

Q.結果的にどの決断もポジティブに変換出来ていますけど、その過程で悩んだり戸惑うことも多かったと思うんですよ。その中でバンドを辞めようと思った時期はありました?

Yui:うーん。ワンマン前?

 

Q.あ、滅茶苦茶最近じゃないですか。

Yui:ミュージックビデオを録ってる最中からワンマン直前まではとにかく自信がなくなっていて。応援してくれている人が沢山いるのも分かっているのに前向きになれなくて。こんな気持ちでワンマンを迎えちゃ駄目だって思いながらもどうしていいか分からなくなっていて。これまで事務所に任せていたことも全部自分達でやるようになって、そういう細かいこともちゃんとやらないとバンドが動かないことも分かっているのに中々出来ない自分がいて。自分も出来てないけど、メンバーのことも気になったりして、ギスギスした関係になっていた時期があったんですよ。スタジオでも殆ど話さないで終わったら帰るみたいな。そう、あの時期はメンバー同士でちゃんと話が出来ていなかったんですよね。前はスタジオの後にご飯に行ったりしてたけど、それもなくなって。そういう時間が大事だったことに気付かされたんです。

Rio:ちょうどプロモーションが重なった時期でもあったからみんないっぱいいっぱいだったんです。ありがたいことに沢山の方が協力してくださって色んな場所でプロモーションして頂いた分、ワンマンに向けた余裕がなくなって。頑張りたい気持ちはあるけど必至過ぎて気持ちがひとつになれてなかったんです。意識の向き方もバラバラだったし、雰囲気も良くない時期で。今考えるとあのときもっと話し合えば良かったなって。みんな言いたいことを言えないから雰囲気だけどんどん悪くなっていくっていう。それでも私はバンドを辞めたいとは思わなかったですけど。

 

Q.だから本当に乗り越えて良かったですね。2019年はそれだけの経験をしたので2020年はもう突き進むだけじゃないですか。

Yui:本当に!この4人で乗り越えることが出来てワンマンも成功させることが出来て、その経験がこれからのベビシに繋がっていくと思っているのでしんどいことも沢山あったけど、全部の経験を活かして2020年も走っていきたいです。これからもベビシを見ててください!

 

Photo 小林弘輔

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LIVE
2020年1月12日渋谷TSUTAYA O-Crest
New Year LIVE 2020
ワンマンライブ

https://www.babysitter.band/