Shinonome Circuit 2019

2016年より毎年開催されている名古屋新栄発サーキットイベント「Shinonome Circuit 2019」が11月9日にAPPLLO BASE / SPADE BOX / HeartLand / ROCK’N’ROLL / RAD SEVENの5会場にて開催される。主催はライブハウスのひしめき合う新栄という街であらゆる角度から名古屋の音楽シーンを作り続けてきたAPPLLO BASE木田裕介氏。元々バンド活動をしていた彼がライブハウスの人間としてシーンと関わる中で作り上げてきたもの。作っていきたいと思っていること。Shinonome Circuit 直前、木田氏のインタビューを公開。

 

 

Q.Shinonome Circuitは4回目の開催となりますが木田さんがサーキットを始めたきっかけは何だったのですか?

木田:完全にアルカラの影響ですね。

 

Q.ネコフェスですか?

木田:はい。元々僕の働いているAPOLLO BASEで12ヵ月連続企画を行っていて、そのファイナルをどうしようか考えているタイミングでネコフェスに遊びに行ったんですよ。そこで衝撃を受けまして。こんなに音楽と街がリンクしたサーキットがあるんだって。それで自分もネコフェスのようなサーキットをやってみたいなと思い、12ヵ月連続企画の最終日をサーキットにすることにしたのが始まりです。でもやっぱり初めてのことだったし初年度は色々大変でしたね。

 

Q.開催してみて如何でした?

木田:これ、名古屋あるあるなんですけど、券売がギリギリまで伸びなくて。2週間前くらいまで全くチケットが動かなかったんです。結果的にはトントンまで持っていけたんですけど精神的にきつかったですね。しかも開催の1週間前に40度の熱が出て復帰したのが開催の前日という。かなり追い込まれていたんだなって(笑)。

 

Q.木田さんは以前バンド活動もされていましたが、その頃と今では意識的な部分で変化を感じたりしますか?

木田:変化したというより、むしろ素の自分に近くなった気がしています。僕、バンドをやっていた頃から考え方が裏方目線だったんですよ。それに変な話、そこまで楽器オタクになれなかったんです。the unknown forecastの岡村とか、プライベートで遊んでいてもずっと楽器を弾いているんですけど、そこまで自分は打ち込めなくて。それよりバンドの方針や活動の仕方を考える方が好きだったんです。バンドをやっている頃からライブハウスで働いていたんですけど、そこに専念するようになってからは放たれたようにイベントを組むことが楽しくなって。あとバンドの数だけ夢が見れるのが最高だなって。

 

Q.なるほど。

木田:結局やってることは一緒なんですけどね。バンドマンからライブハウスの人間に変わっただけで、好きな人とお酒を飲んで楽しいことをしたいだけっていう。でもこの1年くらいで少し周りからの見え方が変わったかなって感じることはあります。RAD CREATIONの長尾さんと共同企画を始めたり東京のメーカーさんとの飲み会が増えたり。結局お酒ですけど(笑)。そこはバンドマンスピリッツなのかなって(笑)。

 

Q.アウトプットの仕方が変わっただけでやっていることはバンドの頃から変わってないと。

木田:そうですね。さっきも言ったようにバンドの頃からずっと裏方目線でいましたし。

 

Q.そこはStereo Fabrication of Youthの江口さん(江口亮)と感覚的な部分が似ているのかもしれないですね。

木田:僕、江口さんがめちゃくちゃ好きなんですよ(笑)。年に何度か飲みに連れていってもらってるんですよ。APOLLO BASEに入社したときに直前に飲みに連れていってもらったり。そのときに「絶対3年は辞めるな」って言ってもらって。入社して3年経った頃にその話を江口さんにしたら「え?そんなこと言った?」って言われましたけど(笑)。

 

Q.ライブハウスで働きだして何年ですか?

木田:21歳から働いているので8年経ちました。APOLLO BASEは4年目ですね。

Q.バンドの頃から裏方目線だったとの話もありましたが、その中でこの2年くらいは木田さんの発信することも含めてやはり少し変化を感じることもあるのですが。

木田:自分が変わった訳じゃなくて、見ているものが変わったのかもしれないです。やっぱりバンドをやっている頃は知らなかったことも多かったし、人との繋がりもバンドマンとしてではなくライブハウスの人間としての繋がりが強くなってきたので。例えば打ち上げでもバンドマンの席じゃなくて所謂大人側の席に座るようになったり。そういう変化は出て来ているかもしれないですね。Shinonome Circuitをやるようになってから見えるものもありましたし。

 

Q.具体的に何かありますか?

木田:例えば名古屋ってサーキットがめちゃくちゃ多いじゃないですか。でもバンドをやっている頃はそれすら気付かなかったんです。名古屋という小さな街でこれだけ沢山サーキットがあって、じゃあその中で自分がどういうサーキットを企画するか。そこを考えるようになって毎回悩んできたんですけど、4回目にしてやっと見えてきましたね。

 

Q.Shinonome Circuitはどういうサーキットを目指しているのですか?

木田:僕がAPOLLO BASEにいる以上、やっぱりAPOLLO BASEで手を取り合っていけるバンドと作り上げていきたくて。びっくりするようなブッキングとか大物をブッキングするんじゃなくて、普段APOLLO BASEに出てくれているバンドやこれから一緒にシーンを作っていきたいバンドと一緒にやりたいんですよ。だから勿論全バンド僕が知っているバンドしか呼ばないし、どのバンドとも関係性があった上で一緒に作れたらなって思っています。だからAPOLLO BASEを卒業したらShinonome Circuitからも卒業していくのが理想だと思っていて。ダイアモンドホールでやることも考えた時期はあったんですけど、それは僕のやるサーキットとしては少し違うかなって。だから登竜門でいいんです。バンドがクアトロ規模になったら卒業していく。それが僕のやりたいサーキットですね。良い意味でライブハウス感をShinonome Circuitには出していきたいと思っています。

Q.木田さんの理想のライブハウス感ってどんなものでしょう。

木田:バンドマンがフラッと遊びに来てバンド同士が繋がっていくような場所。そういう場場所にAPOLLO BASEがなったらなっていつも思っています。人が集まる場所にしたいんですよ。例えば先輩のライブを観に来て繋がって飲みに行って「じゃあワンマンのオープニングアクトやろうぜ」みたいな。そういうドラマもライブハウスにはあると思っているので。

 

Q.APPLLO BASEはしっかり打ち上げもしていますもんね。

木田:打ち上げをやらない日はないですね。やっぱりそこで生まれることが多いので。本番中には話せないことも打ち上げでしっかり話すことで次に繋がると思うんですよ。でも逆に何も生まれない日もあって。打ち上げの3時間、誰とも喋らないでビールを飲むみたいな。でもそれも大事な経験なんですよね。別に飲む飲まないじゃないんですけど、打ち上げって色んなことを学ぶ場所でもあると僕は思っています。

 

Q.RAD CREATIONとの共同企画が「でらノメサーキット」というタイトルだったので「今日は沢山飲みます」とMCしていたバンドも沢山いましたけど(笑)。

木田:あははは。でもそれも間違いじゃないですからね。僕は20歳でライブハウスに出るようになったんですけど、その頃はthe unknown forecastやHalf moon spiralやphononが全国的にも名前を知らしめていて、そんな中で僕がパンチを見せるにはお酒を飲むしかなかったんですよ(笑)。

 

Q.木田さんがライブハウスで働く中で見ている今の新栄シーンってどう映っていますか?

木田:僕が憧れた新栄のシーンって竹内電気がいて、i GOがいて、cinema staffがいて、soulkidsがいて、そこに憧れた若いバンドが次々と出てきたっていうあの時代だったりするんですけど、今はそういう若手が頑張れる場所が減ってきてる印象があって。新栄付近ではSiX-DOGと車道LINKの閉店が本当に大きいと思います。この2店舗は若手がライブハウスに出るきっかけを作っていた箱だったし、そこから育っていったバンドも沢山いたので。緑黄色社会とか。そういう若手を育てる場所をこれからどう作っていくかは課題なのかなって思っています。そのひとつにShinonome CircuitやAPOLLO BASEがなれたらなと。そんな使命感を感じています。

 

Q.では最後に木田さんの思うAPOLLO BASEとしての使命を聞かせて下さい。

木田:ライブハウスであり続けることですね。それが僕が思うAPOLLO BASEの使命です。

 

 

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Shinonome Circuit 2019 supported by ZIP-FM
2019年11月09日(土)
APPLLO BASE / SPADE BOX / HeartLand / ROCK’N’ROLL / RAD SEVEN
企画・主催
木田裕介(新栄APOLLO BASE)

https://www.shinonomeworks.com/