太田家

「文学的青春パンク」を掲げ全く新しいパンクを2019年に鳴らす太田彩華率いる太田家。メンバーは太田ERIKA様、太田ひさおくん、太田たけちゃんと、ラモーンズよろしくな太田姓でのファミリー感満載な彼ら。声優や作詞家として活動する太田彩華が自らのルーツである文学と青春パンクをハイブリッドしたパンクバンドを結成したのが2019年2月。まだまだ謎の多い太田家であるが、7月から3ヶ月連続で配信リリースされている楽曲は文学的青春パンクという言葉の意味を充分に感じられる曲揃い。あの頃、青春パンクに胸を締め付けられていた世代にも、今まさに青春真っ最中の世代にも、全部巻き込んで新たなパンクを叩きつける太田家に迫る。

 

Q.声優や作詞家として活動されている彩華さんがバンドをやろうと思ったのは?

彩華:元々私は音楽が大好きでソロでライブ活動も行っていたんですけど、その中でサポートして頂いたメンバーと一緒にバンドをやろうって始めたのが太田家の始まりです。

 

Q.太田家は「文学的青春パンク」と謳っていますが。

彩華:小学生の頃にガガガSPや銀杏BOYZに出会って、それからずっと青春パンクが大好きなんですよ。ソロでライブをしていた頃はガガガSPや銀杏BOYZのカヴァーもしていたり(笑)。そういう音楽を聴きながら育ったので自分でバンドをやるなら絶対に青春パンクだなって。

 

Q.青春パンクに出会った小学生の頃はどう感じていました?

彩華:「これだ!」って思いました。私は所謂青春パンク世代ではなかったんですけど、自分で見つけて好きになった初めての音楽が青春パンクなので思い入れは強いですね。

 

Q.彩華さんの歌声も、こうやって話しているときの声も、声優さんということもあってめちゃくちゃ良い声じゃないですか。それが青春パンクと繋がったときの良い意味でのアンバランス感が凄く面白いなと。

彩華:ないものねだりですかね(笑)。でもこの声だからこそ新しい青春パンクが出来るんじゃないかなって。私が聴いてきた青春パンクって荒々しかったり裸で歌っちゃうものも多かったんですけど、それとはまた違う角度から青春パンクを歌えたらなって思っています。

 

Q.みなさんが着ている羽織の衣装も当時の青春パンクとは違う打ち出し方ですよね。

彩華:私は文学からの影響も大きいので、青春パンクに和服を組み合わせた文学チックなバンドにしたかったんですよ。

 

Q.自分を形成するものを詰め込んだバンドにしたいと。

彩華:はい。今まで生きてきた中で見てきたものをバンドに取り込みたいなって。

 

Q.メンバーとはソロライブのサポートで出会ったとのことですが、きっかけは?

彩華:キーボードのひさおくんは事務所に入って知り合ったんですけど、たけちゃんはひさおくんのお友達だったんです。

たけちゃん:お友達(笑)。

彩華:たけちゃんは元々好きなバンドのドラムでもあって。ERIKA様はたまたま自分が観に行ったライヴでギターを弾いていて紹介してもらったんです。

 

Q.メンバーのみなさんもそれぞれキャリアがあると思いますが太田家としてはどのようなバンドを目指していますか?

ひさおくん:まずは彩華さんの声があって、焼き直しじゃない青春パンクがやれたらなって思っています。そこを突き詰めていきたいですね。往年の良さもありながら、時代も令和ですし、新しさを追求していけたらなと。曲調も声も演奏も、色んなものをハイブリッドして新しいパンクを作っていきたいと思っています。

 

Q.古き良き時代と新しさが同居しているような。

ひさおくん:まさに。メンバーもみんなパンクが大好きなので、そこは大事にしつつ、新しい何かも見つけていけたらなと。

 

Q.パンクを愛しているのはラモーンズのようにメンバー全員が太田を名乗っていることからも感じます。

ひさおくん:あははは。するどいですね(笑)。

たけちゃん:僕はザ・マスミサイルというバンドでドラムを叩いていたので、青春パンクのど真ん中にいたんですけど、やっぱりパンクバンドが自分に流派が一致しているんですよね。今は他のジャンルのバンドでも仕事で叩かせてもらっているんですけど、自分のバンドとしてパンクをやれることは凄く嬉しいです。

ERIKA様:私はそこまでパンクを掘ってきたわけじゃないけど、色んなバンドでギターを弾かせてもらっている中でこのメンバーで新しいパンクを追求出来ることは楽しいですね。

 

Q.ご自身の名前をバンド名に掲げている彩華さんはどんなバンドにしていきたいですか?

彩華:今の時点で好きなことをやらせてもらっているので、このまま太田家を続けていきたいですね。文学も青春パンクも大好きなので本当に理想のバンドをやれているんですよ。

 

Q.歌詞の言葉選びも独特だなって思うのですが、彩華さんの文学的なバックボーンは?

彩華:好きで読むのは暗いミステリーが多いですね。だから自分が歌詞で書いてるものと好きな作家さんのテンション感は天と地くらい違うんです。元々文章は好きで、物語を書くことも好きだし日記もずっと付けているんですけど、好きな作家と自分の書くものは全然違うかもしれないですね。

 

Q.確かに太田家の歌詞はミステリー感ではなく前向きな印象があります。

彩華:自分を支えてくれたのが前向きな音楽だったので、自分もそういう歌を歌っていきたいですね。その中で文学的な言い回しが出来たらなって思っています。

 

Q.「名もなき少年の 名もなき青春」はまさに文学であって青春パンクですよね。

彩華:嬉しいです。それを凄く考えて作った曲なんですよ。文学的青春パンクとはなんぞやって、自分で考えたくせに自分で向き合って作りました(笑)。

 

Q.青春パンクではあるのですが、所謂青春パンクのそれとは違う手法も組み込まれているのも面白いですよね。

ひさおくん:この曲は僕が作曲したんですけど、青春パンクが大好きで書きつつ、青春パンクにはあまりない要素として転調してるんですよね。あとは最近の流行りのビートを取り入れたり。そうやって新しい要素を取り入れていくのも太田家の面白さだと思っています。

 

Q.コーラスやシンガロングの男臭さも良いですよね。

ひさおくん:そうそう。男臭さと彩華さんの歌声の対比はこのバンドならではだなって思いますね。

 

Q.サビで彩華さんが叫ぶパートも声優さんならではだなと。

彩華:あそこは叫んだらかっこいいんじゃないかって直感で思ったんです。

ひさおくん:パンクバンドが叫ぶのとはまた違うかっこ良さがありますよね。

 

Q.叫んでいる言葉自体がバンドの決意表明というか、めちゃくちゃ気合いを感じて、配信第1弾としても完璧だなって。

彩華:私もそう感じています。フレーズがハマったのでそこから一気に作り上げていったんですけど、自分のことも照らし合わせながら歌っているので気持ちが入っていますね。

Q.8月にはヒライシュンタさん(THE BOOGIE JACK)が作詞作曲した「星明かりのメロディ」もリリースされましたが、この曲はめちゃくちゃTHE BOOGIE JACKですよね。

たけちゃん:あははは。ヒライシュンタ節が凄いですよね。

 

Q.シュンタさんの曲って青春パンクのロマンチックな部分が強く出ていると思うのですが、女性が歌ったらそのロマンチックさが更に増すんだなって思いました。

ひさおくん:シュンタ君は元々僕とたけちゃんが昔からの友達で。

たけちゃん:それこそザ・マスミサイルとTHE BOOGIE JACKで一緒にツアーを回ったり。あと僕はシュンタ君のバックでドラムを叩いたこともあるんですよ。彩華さんがヴォーカルで青春パンクをやるならシュンタ君の曲を書いてもらったら面白そうだなって。直感的にシュンタ君の曲がハマると思ったんですよね。

ひさおくん:僕が思うヒライシュンタの歌詞って文学を感じるんですよね。それを太田彩華が歌ったらどうなるんだろうっていう興味もあって。

 

Q.出だしの歌詞からヒライシュンタ全開ですよね。でもそれを彩華さんが歌うと太田家でしかないものになるという。

彩華:シュンタさんから届いたデモが弾き語りでシュンタさんが歌っているものだったんですけど、それが本当にかっこよくて。あまりにも良かったのでこれをどう歌ったら良いのか悩んだんですけど、実際にバンドで歌ってみたら凄く気持ち良かったんですよ。シュンタさんの曲を自分達の曲として歌えることが嬉しかったです。レコーディングではひさおくんに「もっとパンクに!」って言われながら歌いました(笑)。

 

Q.「名もなき少年の 名もなき青春」とはまた違った歌の表情ですよね。

彩華:その曲その曲の主人公になったつもりで歌っているんですよ。だから表情が違うのかも。

Q.9月にリリースされた「夢の散歩者」もまた新たな太田家の側面を感じられます。

彩華:「夢の散歩者」は曲から力強さと優しさを感じたので歌詞も思いっきり優しい歌詞にしたくて。だけど「オイ!」っていう男らしさがあったり。

ひさおくん:太田家の曲の中ではバラード的な立ち位置なのかなって。

 

Q.ザ・ポーグスが歌うようなアイリッシュなバラード感もありますよね。

ひさおくん:アイリッシュっぽさは取り入れていますね。太田家では「これ!」という音楽性を特に決めないで、色んなパンクをハイブリッド出来たらと思っているのでザ・ポーグスも頭の中にあったひとつの引き出しではありますね。

Q.太田家はみなさんにとって好きなものを持ち寄って遊べる場だと。

ひさおくん:そうですね。引き出しを見せあって新しいパンクを作る場所というか。

 

Q.可能性がめちゃくちゃありますよね。文学的青春パンクという、これまでにないものだからこそ何でもありな訳ですし。その中で彩華さんはどんな存在になっていきたいですか?

彩華:誰かの光になりたいです。

 

Q.それは当時青春パンクを聴いていた頃に自分が感じていたことだったりしますか?

彩華:そうですね。あの頃の私は青春パンクを聴いて光を感じていたので。今度は自分がその光になりたいなって思っています。私達はファンのみなさんのことを親戚って言っていて、ライブでシンガロングしてくれることもゲストヴォーカルだと思っているんですけど、太田家という大きな家族を作って、その中でずっと光っていられたらなって思っています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

配信リリース

「名もなき少年の 名もなき青春」


「星明かりのメロディ」


「夢の散歩者」

 

http://ota-ayaka.com/special.php